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『英単語は覚えているのに、長文に出てくる英熟語の意味が取れない』と感じている方も多いはずです。
結論から言うと、英熟語は「2語以上がまとまって一つの意味を表す表現」で、単語を足しただけでは意味が出ないものが多いんです。だからこそ、形の型ごとに覚え方を変えると楽になります。
この記事を読めば、英熟語とは何か、英単語とどう違うか、どんな順番で覚えればいいかが一通り分かります。
英熟語とは?2語以上で一つの意味になる表現
英熟語とは、2語以上の英語がまとまって一つの意味を表す表現のことです。動詞と前置詞の組み合わせや、決まり文句のような言い回しが含まれます。
例えば look for は「探す」、take part in は「参加する」という意味になります。どちらも単語一つずつの意味を知っていても、まとまりで覚えないとすぐには訳せませんよね。
学校の英語では「連語」や「慣用表現」と呼ばれることもあります。文部科学省の中学校の学習指導要領の解説では、こうした表現を「連語」と呼んでいます。in front of、a lot of、look for のように、二つ以上の語が結び付いてまとまった意味を表すものです。
同じ解説では、ある場面で使う決まった言い方を「慣用表現」としています。first of all や on the other hand のように、順序立てて話す時の表現も中学校で扱うとされています。
英熟語と呼ばれるものの範囲
英熟語の範囲は、本や先生によって少しずつ違います。この記事では、次のようなものをまとめて英熟語と呼ぶことにしますね。
| 呼び方 | どんなもの | 例 |
|---|---|---|
| 句動詞 | 動詞+前置詞・副詞で一つの意味 | give up(あきらめる) |
| 連語 | 2語以上がよく組み合わさる表現 | a lot of(たくさんの) |
| 慣用表現 | 場面ごとの決まった言い方 | first of all(まず最初に) |
| 構文に近いもの | 形に当てはめて使う表現 | too 〜 to …(〜すぎて…できない) |
『どこまでが熟語で、どこからが文法なの?』と迷うこともあります。実は、熟語帳と文法の参考書で同じ表現を扱っていることも多いので、境目にこだわりすぎなくて大丈夫です。
英単語との違いは「足し算で意味が出ない」こと
英単語は1語で意味を持ちますが、英熟語はまとまった時に別の意味になることがあります。ここが、単語だけでは長文が読めない理由なんです。
例えば look は「見る」、after は「〜の後に」です。でも look after になると「世話をする」という意味になります。
「見る」と「後に」を足しても「世話をする」は出てきませんよね。英熟語が難しく感じるのは、この「足し算で意味が出ない」ところにあるんです。
- 1語で意味が決まる
- 単語帳で1語ずつ覚えやすい
- 意味が複数ある語が多い
- 2語以上で一つの意味になる
- 単語の意味を足しても訳せないことがある
- 例文の中で覚えると使い方まで分かる
もちろん、全部が予想しにくいわけではありません。get up(起きる)や come back(戻る)のように、単語の意味から想像しやすいものもあります。
英単語と英熟語のどちらから手を付けるかは、英単語と英熟語の違いと両立のコツでくわしく比べています。
長文で熟語を見落とす例
例えば次のような文を見てください。
「I ran into my teacher at the station.」
run は「走る」、into は「〜の中へ」です。でも run into は「偶然出会う」という意味なので、「駅で先生にばったり会った」となります。
『走って先生にぶつかった?』と読んでしまうと、話の流れがずれてしまいますよね。熟語を知っているかどうかで、文の意味が大きく変わる場面は多いんです。
英熟語は5つの形に分けると覚えやすい
英熟語は形で5つの型に分けられます。型ごとに覚え方のコツが違うので、まず自分が苦手な型を見つけるのがおすすめです。
熟語帳を最初から順番に覚えていくと、似た形の熟語がばらばらに出てきて混ざりやすくなります。そこで、形の型ごとに分けて考えてみましょう。

| 型 | 例 | 意味 | 覚え方のコツ |
|---|---|---|---|
| 動詞+前置詞・副詞 | put off | 延期する | 前置詞・副詞のイメージで理由をつかむ |
| be動詞+形容詞+前置詞 | be good at | 〜が得意だ | 形容詞と前置詞のセットで口に出す |
| 動詞+名詞(+前置詞) | take part in | 参加する | 動詞ごとにグループで覚える |
| 前置詞のかたまり | in front of | 〜の前に | 場所や理由など意味の種類で並べる |
| 会話・文章の決まり文句 | on the other hand | 一方で | 使う場面の短い文ごと覚える |
型1:動詞+前置詞・副詞
いちばん数が多く、意味の予想が難しいのがこの型です。give up(あきらめる)、put off(延期する)、turn down(断る)などがあります。
この型は、up や off など後ろの語のイメージをつかむと覚えやすくなります。
off には「離れる」イメージがあるので、予定を今から離す=延期する、と考えられるんです。前置詞・副詞のイメージは英熟語を語源とイメージで覚える方法でまとめています。
型2:be動詞+形容詞+前置詞
be good at(〜が得意だ)、be afraid of(〜がこわい)、be interested in(〜に興味がある)などです。
この型は、どの前置詞がくっつくかでよく迷います。「be interested in」と声に出して、セットのリズムで覚えておきましょう。
型3:動詞+名詞(+前置詞)
take part in(参加する)、take care of(世話をする)、make a mistake(間違える)などです。
take や make のような基本動詞ごとにまとめると、似た形を比べながら覚えられます。
型4:前置詞のかたまり
in front of(〜の前に)、because of(〜のために)、instead of(〜の代わりに)などです。
場所、理由、代わりなど、意味の種類ごとに並べると覚えやすくなります。
型5:会話・文章の決まり文句
first of all(まず最初に)、on the other hand(一方で)、as a result(その結果)などです。
この型は、文章の流れを示す役割があります。長文や英作文で使う場面を思い浮かべながら覚えると、読む時にも書く時にも役立ちます。
型ごとの例文で確かめよう
意味だけを見ても、実際にどう使うかは分かりにくいですよね。型ごとに、短い例文を一つずつ置いておきます。
| 熟語 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| give up | あきらめる | Don’t give up so easily.(そんなに簡単にあきらめないで) |
| put off | 延期する | We put off the meeting until Friday.(会議を金曜日に延期した) |
| be good at | 〜が得意だ | She is good at math.(彼女は数学が得意だ) |
| be afraid of | 〜がこわい | My brother is afraid of dogs.(弟は犬がこわい) |
| take part in | 参加する | I took part in the contest.(そのコンテストに参加した) |
| take care of | 世話をする | I take care of my cat every day.(毎日ネコの世話をしている) |
| instead of | 〜の代わりに | I drank tea instead of coffee.(コーヒーの代わりに紅茶を飲んだ) |
| as a result | その結果 | He practiced hard. As a result, he won.(よく練習した。その結果、勝った) |
例文は、自分の生活に近い内容に作り変えてもかまいません。自分の話にすると、場面ごと思い出しやすくなるんです。
句動詞と前置詞の組み合わせの基本は、英熟語の基礎パターンでさらにくわしく紹介しています。
英熟語はいつ、どんな順番で覚える?
基本の形は、英単語をある程度覚えてから英熟語に入り、その後は並行して進める流れです。ただし、中学で習う基本の熟語は早めに押さえておくと楽になります。
『単語帳が終わってからでいいの?』という相談はとても多いです。単語の意味が分からないと熟語の理由もつかめないので、単語が少し先に進んでいる方が覚えやすいのは確かです。
ただ、単語帳を全部終えるまで熟語に手を付けないと、後半が忙しくなりがちです。単語帳が1周したあたりから、少しずつ熟語を足していく進め方もあります。
学校で習う語数の目安
学習指導要領では、学ぶ語の数が学校ごとに決められています。2026年10月時点で確認できる文部科学省の資料では、次のとおりです。
| 学校 | 新しく学ぶ語の目安 |
|---|---|
| 小学校 | 600〜700語程度 |
| 中学校 | 1,600〜1,800語程度 |
| 高等学校 | 1,800〜2,500語程度 |
連語や慣用表現は、語の数とは別の項目として扱われています。熟語の個数そのものは決められていないので、何個覚えればいいかは目的や志望校で考えるのが自然です。
学年ごとの進め方の例
| 時期 | やること | 意識すること |
|---|---|---|
| 中学生 | 教科書に出る基本の熟語 | look for や get up など日常の表現 |
| 高1 | 単語帳を進めつつ基本の熟語を復習 | 中学の熟語を例文で言えるか確かめる |
| 高2 | 熟語帳を1冊決めて並行する | 型ごとに苦手を見つける |
| 高3 | 熟語帳の復習と過去問で確認 | 長文で見かけた熟語を書き出す |
中学生の方は、中学で習う英熟語から始めるとスムーズです。大学受験に向けた全体の進め方は大学受験の英熟語の進め方で紹介しています。
この表は一つの例です。部活や学校の進み方によって、合う時期は人それぞれ違います。
英検・TOEICや学び直しの大人の場合
試験や仕事で英語を使う大人の方は、まず中学で習う基本の熟語を見直すところから始めてみてください。get along with(仲良くやる)や look forward to(楽しみにする)のような表現は、会話でもメールでもよく使います。
そのうえで、受ける試験に合わせた熟語に進むと無駄がありません。試験によってよく使われる場面が違うので、ビジネスの表現か、学術的な表現かを意識して選ぶのがコツです。
『もう一度中学の内容からやるのは遠回りでは?』と思うかもしれません。ただ、基本の熟語ほど長い熟語の部品になっているので、見直しておくと後の熟語が覚えやすくなります。
英熟語を覚えて、英語で使えるようにするコツ
英熟語は「意味の理由をつかむ」「例文ごと覚える」「間をあけて何度も見る」の3つを組み合わせると定着しやすくなります。
英熟語を英語の文の中で使えるようにするには、意味だけを丸暗記するより、短い例文と一緒に覚える方が向いています。どんな文で使うかが分かると、長文でも見つけやすくなるんです。
- 熟語の意味と、前置詞・副詞のイメージを確かめる
- 短い例文を声に出して読む
- 英語を見て日本語の意味を言えるか試す
- 日本語を見て英熟語を言えるか試す
- 数日あけて同じ熟語をもう一度確かめる

英語で使う時は「言えるか」を確かめる
『意味は分かるけど、英語で言おうとすると出てこない』ということもありますよね。それは、英語から日本語の向きだけで覚えているからかもしれません。
文部科学省の中学校の解説でも、学んだ語のすべてを発信できるようにすることを求めているわけではない、とされています。読んで分かる熟語と、自分で使える熟語は分けて考えてかまいません。
例えば、会話でよく使う熟語は、次のように自分の話に置きかえて練習してみてください。
「I’m looking forward to the trip.」(旅行を楽しみにしています)
「I usually get up at six.」(ふだんは6時に起きます)
覚え方を選ぶ時のチェックリスト
- 意味の理由が分かると覚えやすいタイプか確かめる
- 例文を声に出す時間がとれるか考える
- 通学中に音声を聞けるか確かめる
- 1日に何個進めるかを決める
- 復習する曜日を決める
書いて覚える、音声で覚える、語呂合わせを使うなど、覚え方はいろいろあります。くわしい比べ方は英熟語の覚え方のコツで紹介しています。

英熟語についてよくある相談
よくある相談は「単語帳の次に何をするか」「何個やればいいか」「過去問で熟語が解けない」の3つです。どれも、熟語帳を1冊決めて何周もする形が基本になります。
相談1:難関大志望の高2、単語帳の次は何をすればいい?
難しめの単語帳まで進んだ高2の方から、『次は別の単語帳をやるべきか』という相談があります。
単語がかなり進んでいるなら、次は熟語帳を1冊決めて進めるという考え方もあります。熟語は単語帳で手薄になりやすく、長文や英作文で差がつきやすいところなんです。
すでに熟語帳を使っているなら、例文を英語で言えるかを確かめる段階に進んでみてください。英熟語帳の選び方は英熟語帳の選び方で比べています。
相談2:日東駒専レベル志望、熟語帳は何個までやればいい?
『熟語帳の進め方と、何個くらいやればいいか知りたい』という相談もよく見かけます。
熟語の必要な数は、志望校の問題の傾向によって変わるので、一つの数字では言いにくいです。まずは1冊のうち基本の部分を何周もして、確実に言えるものを増やしていくのが基本の形です。
文章の中で熟語を覚える型の本を使う場合は、1話を読んで終わりにせず、出てきた熟語だけをテストしてみてください。読めるだけで満足しないことがポイントです。
相談3:過去問で知らない熟語が多く、穴埋めが解けない
高3の方から、『過去問の穴埋め問題で熟語が分からない。熟語帳を買い足すべき?』という相談があります。
結論から言うと、まずは今持っている熟語帳で覚え切れていない熟語がないか確かめるのがおすすめです。過去問で出てきた知らない熟語は、ノートに書き出して自分専用のリストにしておきましょう。
それでも足りないと感じたら、難しめの熟語を扱う本を足すという順番もあります。新しい本を増やすより、1冊を仕上げる方が安心できますよね。
熟語帳を何冊も買って、どれも途中で止まってしまうことがあります。迷ったら1冊に決めて、まず何周か回してみましょう。
一人で覚えるか、人に確かめてもらうか
英熟語は一人でも覚えられます。ただ、『本当に覚えたか自分では分からない』『計画を立ててもすぐ崩れる』と感じる方もいますよね。
そんな時は、人の手を借りる方法もあります。人に見てもらうと役立つのは、次のような場面です。
- 覚えたかどうかを確認テストで確かめたい
- 学習計画を立てても続かない
- どこでつまずいているか自分では分からない
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よくある質問
英熟語とは何ですか?
2語以上の英語がまとまって、一つの意味を表す表現のことです。look after(世話をする)のように、単語の意味を足すだけでは訳せないものが多くあります。
英熟語と英単語はどちらを先に覚えればいいですか?
基本は英単語を少し先に進め、その後は並行して覚える形です。中学で習う基本の熟語は、早めに押さえておくと後が楽になります。
英熟語は何個覚えればいいですか?
学習指導要領では熟語の個数は決められていません。目的や志望校によって必要な数が違うので、まずは1冊の熟語帳の基本部分を何周もするのがおすすめです。
英熟語を英語で話す時に使えるようにするには?
日本語を見て英熟語を言えるか練習してみてください。自分の生活に置きかえた短い例文を作ると、使う場面が思い浮かびやすくなります。
文法の参考書に載っている熟語と、熟語帳はどう使い分けますか?
文法の参考書では、文法の項目と一緒に熟語が出てくることがあります。熟語帳は熟語をまとめて覚えるための本なので、文法で見た表現を熟語帳で復習する形にすると重なりを活かせます。
まとめ
- 英熟語とは、2語以上がまとまって一つの意味を表す表現
- 単語の意味を足しても訳せないものが多いのが英単語との違い
- 5つの形の型に分けると、型ごとに覚え方を変えられる
- 英単語を少し先に進め、その後は並行して覚えるのが基本の順番
- 例文と一緒に覚え、間をあけて何度も確かめると定着しやすい





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